Google広告の適格性確認は、代理店へすべて任せる作業ではありません。広告主本人の身分証明や、組織との関係を確かめるタスクが表示された場合は、広告主側で進める必要があります。
代理店は画面の案内や提出前の確認を支援できます。ただし、Google広告アカウントを操作できることと、広告主の本人確認を代わりに行えることは同じではありません。
私が支援してきた範囲では、名前や住所が揃っている通常の確認は当日から翌営業日に終わることが多いです。Google公式ヘルプにある5営業日は、通常の目安というより確認にかかり得る期間として考えた方が実態に合います。
通知を受けたら期限と状態を確認する
適格性確認の対象になると、Google広告の管理画面またはメールへ通知が届きます。最初に見るのは提出書類の一覧ではなく、対象アカウントに表示されたタスクです。必要な内容はアカウントの種類やお支払い情報によって変わります。
Google公式ヘルプでは、タスクを完了できるのはGoogle広告アカウントの管理者と案内されています。これは確認画面を扱う権限の話です。身分証明書の名義人や、お支払いプロファイルの管理者まで代理店に置き換わるわけではありません。
通知には期限がある場合と、期限がない場合があります。期限付きの確認を完了しないと、アカウントは一時停止されます。確認には最長で5営業日かかる場合があるため、期限当日に提出するのは避けた方が良いです。
一方、5営業日待つことが通常ではありません。提出後は管理画面の状態を確認します。当日から翌営業日に完了していれば、そのまま完了通知と開示名を確かめます。
広告主本人が進めるタスクを分ける
個人の身分証明書や自撮り動画を求められた場合は、対象となる本人が進めます。組織のメールアドレスや電話番号へ確認コードが届く場合も、広告主側で受け取る方が自然です。代理店へ個人情報や確認コードを渡して進める手続きではありません。
ここでいう本人は、必ずしも会社の代表者だけを指しません。個人名が表示されるなら、その人が対象です。組織の確認では、お支払いプロファイルの管理者や組織との関係を確認できる担当者が対応します。
Googleには、代理店がクライアントへタスクのリンクを送る方法が用意されています。代理店がクライアントの代わりに進められる場合もありますが、対象のお支払いプロファイルを扱えることが前提です。
本人または組織の確認が含まれるときは、私は広告主へタスクのリンクを送ります。その場で進めてもらい、代理店は完了後にアカウントの状態を確認します。この分担なら、確認のためだけに重要な個人情報を預からずに済みます。
表示されたタスクの範囲で準備する
適格性確認では、すべての広告主へ同じ質問が出るわけではありません。Google公式ヘルプでも、事業運営について回答するタスクは、ほとんどの広告主には表示されないと案内されています。
広告主と支払者の関係を詳しく説明する必要があるのは、そのタスクが表示された場合です。通常の組織確認であれば、組織情報の入力や書類の提出だけで進むこともあります。最初から複雑な関係資料を作る必要はありません。
表示されていない確認まで先回りすると、誰の情報を出すのか迷いやすくなります。画面が求める主体を確認し、その人または組織の情報だけを用意してください。
アカウントと書類を同じ事実へ揃える
確認で使う組織名は、事業登録書類に記載された正式名称と一致させます。普段使っている屋号や略称が正しくても、登記上の名称とは別に扱われる場合があります。
住所も同じです。移転後に支払いプロファイルだけが古いままだと、提出書類との間に差が生まれます。国の設定やアカウントの種類も含め、どの情報が現在の事業を表しているかを確認してください。
事業運営について回答するタスクが表示された場合は、ウェブサイトの運営主体も確認します。広告アカウントに登録した会社と契約相手が違うなら、その関係を説明できる状態が必要です。
情報が食い違っているときは、書類に合わせて一か所だけ直せばよいとは限りません。支払いプロファイルの変更には別の権限や手続きが必要な場合があります。提出を急ぐ前に、どこを正すべきかを管理者と経理側で確認します。
1日で終わらないときは通知を確認する
翌営業日になっても状態が変わらないからといって、すぐ再提出する必要はありません。Googleは確認に最長で5営業日かかる場合があると案内しています。処理中なら、そのまま待ちます。
見るべきなのは経過日数より通知です。追加情報が必要な場合やタスクに問題がある場合は、メールなどで案内が届きます。確認中と再提出が必要な状態を分けてください。
5営業日を過ぎても更新がなく、追加の案内も見つからない場合は、Google広告サポートへ確認します。審査を早めるために同じ情報を何度も送るより、現在の状態を確認した方が安全です。
確認できなかった理由から一つずつ直す
確認できなかった場合は、管理画面とメールに問題が通知されます。すぐに同じ書類を送り直さず、どの情報をGoogleが確認できなかったのかを見てください。
名称の不一致なら、句読点を含めて正式名称を照合します。住所が違う場合は、単なる表記差か移転情報の未更新かで対応が変わります。ウェブサイトとの関係が不足しているなら、書類の鮮明さより事業のつながりを説明する必要があります。
通知が複数の問題を示していても、提出回数を増やすことが解決にはなりません。一つの事実を、アカウントと書類とサイトで同じように示せるかを確認します。その状態を作ってから再提出してください。
虚偽の情報を使って確認を通そうとすると、広告掲載システムの回避と判断される可能性があります。わからない項目を代理店の情報で埋めず、広告主本人またはGoogle広告サポートへ確認した方が安全です。
完了後も開示される情報を確かめる
適格性確認が完了すると、広告主の名前や所在地などが広告の開示情報へ使われます。完了通知だけで終わらせず、意図した主体が表示されているかを確認します。
会社名や所有関係を変更した後は、再確認を求められる場合があります。支払いプロファイルを大きく変更するときも同じです。過去に完了していることを理由に、現在の通知を無視しないでください。
適格性確認は、複雑な書類審査になるとは限りません。まず表示されたタスクを開き、本人が進める部分を広告主側へ戻してください。代理店はその前後を支援する方が、通常の確認を早く安全に終えられます。