インプレッション シェアが低くても、すぐ予算や入札単価を上げる必要はありません。その数字は、広告が表示可能だったと推定される機会のうち、実際に表示された割合です。
重要なのは、取りたい検索で機会を失っている理由です。対象外の検索まで含む広いキャンペーンでシェアを上げても、広告費が増えるだけの場合があります。
シェアが低いだけでは増額理由にならない
インプレッション シェアの分母は、広告が表示可能だった推定回数です。ターゲット設定、承認状況、品質などが考慮されます。キーワードや地域を広げれば、獲得できる表示機会だけでなく分母も変わります。
先月よりシェアが下がったとき、競合が強くなったとは限りません。新しいキーワードを追加し、対象範囲が広がったことも考えられます。設定変更と同じ期間で確認してください。
私は、キャンペーン全体のシェアより先に重要な検索を分けます。自社名、重要サービス、商圏を表す検索が候補です。そこで表示されない理由を確認すると、増額すべき機会と捨ててもよい機会を区別できます。
表示機会と表示位置を分ける
インプレッション シェアとページ上部の割合は、似ていますが分母が違います。判断を混ぜないため、主な指標を分けて見ます。
| 指標 | 分かること | 直接は分からないこと |
|---|---|---|
| インプレッション シェア | 表示可能だった推定機会のうち表示できた割合 | 表示された広告の位置 |
| ページ上部インプレッションの割合 | 表示された広告のうち自然検索結果より上だった割合 | 取り逃した表示機会 |
| ページ最上部インプレッションの割合 | 表示された広告のうち広告枠の最上位だった割合 | 最上位表示による事業成果 |
| 損失率(予算) | 予算不足で失ったと推定される割合 | 増額後のCPAや利益 |
| 損失率(ランク) | 広告ランクで失ったと推定される割合 | 入札単価だけが原因かどうか |
最上部の割合が高くても、表示機会の大半を失っている場合があります。反対に、インプレッション シェアが高くても、問い合わせにつながらない検索なら良い運用とは言えません。
予算による損失は事業上限から判断する
検索広告のインプレッション シェア損失率(予算)が高い場合、予算不足で表示されなかった機会があると推定できます。ただし、その機会を買うべきかは別の判断です。
有効な問い合わせを許容CPA以内で獲得でき、営業にも受け入れる余力があるなら増額を検討できます。対象外の問い合わせが多い、または契約までの費用が上限を超える場合は、予算を足す前に配信対象を絞ります。
平均日予算は毎日の固定支出ではありません。Google広告の広告予算はどれくらい必要かで月額と検証総額を確認し、月末までの着地から増額幅を決めてください。
ランクによる損失は入札だけで直さない
インプレッション シェア損失率(ランク)が高いときは、広告ランクが表示機会へ影響しています。入札単価を上げる方法はありますが、それだけが改善策ではありません。
検索意図と広告文がずれていないか、リンク先が広告の約束へ答えているかを確認します。キーワード単位の品質スコアは改善箇所を探す診断として使えますが、点数を上げること自体を目標にしません。
広告とLPのずれを直さず入札だけを上げると、高い費用で同じ問題を広げる場合があります。Google広告の品質スコアを改善に使う方法で、検索意図から確認してみましょう。
対象範囲が変わると比較の前提も変わる
キーワードやマッチタイプを変えると、表示可能だった機会も変わります。地域や広告スケジュールの変更も同じです。変更前後のシェアだけを比べても、同じ市場での変化とは限りません。
比較するときは、対象範囲を変えた日を変更履歴で確認します。自動適用された設定や、別の担当者による変更も含めます。
需要そのものが増減する時期もあります。シェアが同じでも検索数が減れば表示回数は減ります。表示回数と検索語句を確認し、費用と営業結果も一緒に見てください。
重要な検索だけを継続して追う
すべてのキーワードで高いインプレッション シェアを目指す必要はありません。事業として取りたい検索を少数に分け、その検索で失っている理由を継続して確認します。
自社名を守ることや、地域内の重要サービスへ出すことには理由があります。期間限定の募集を逃さないことも同じです。表示機会を優先する理由を一文で残してください。その理由がなければ、シェアを上げることが目的になっています。
まず重要なキャンペーンへ、インプレッション シェアと二つの損失率の列を追加してください。予算とランクのどちらで失っているかを分けます。低い数字を探すのではなく、取りたい検索で何が表示を妨げているかを確認しましょう。